暮らしの道具

松江に引っ越し。食器は何枚から買う?

引っ越してきて数日、段ボールから出したのは箸とコップだけ、というお客様の話をよく聞きます。とりあえずコンビニの割り箸と、実家から持たされた皿が数枚。買いに行く時間はあるけれど、何をどれだけ買えばいいのか分からない。売場に立っていると「一人分って、何枚あればいいんですか」と聞かれることが本当に多いです。

この記事では、一人分・二人分で最初に要る枚数のおおよその目安と、全部そろえてから始めるのではなく少しずつ足していく買い方、そして「あとから同じものを買い足せるかどうか」を判断材料に置く考え方をまとめます。

最初にそろえるのは「一巡分」でいい

引っ越しの食器で失敗しやすいのは、いきなりセットを買ってしまうことです。五客組の茶碗や、大小そろった皿のセット。見た目は整いますが、実際に使うのは毎日そのうちの二枚だけ、という状態になりがちです。残りは棚の奥で、次に引っ越すときにまた運ぶことになります。

最初に必要なのは「洗って乾かす間に、もう一枚ある」という一巡分です。皿が一枚しかないと、洗い物が乾くまで次の食事が作れません。逆に言えば、二枚ずつあれば当面の生活は回ります。この一巡分を基準にすると、買う量はかなり減ります。

一人分・二人分、最初に要る枚数の目安

一人分の目安は次のくらいです。

  • 大きめの平皿(直径21〜24cm)…2枚
  • 小さめの皿(直径15〜18cm)…2枚
  • 深さのある鉢・どんぶり…2つ
  • 飯碗…1〜2
  • 汁椀またはスープカップ…2
  • マグ…2
  • グラス…2

大きめの平皿は、おかずをまとめて盛る主役になります。小さめの皿は取り皿、パンや果物、納豆の受け皿まで一日に何度も出番があります。鉢は麺類、丼もの、汁気のあるおかず、サラダまで兼ねるので、平皿より先に必要になる人も多いです。

二人分は、単純に倍にしないほうがいいです。大きめの平皿を4枚買うより、取り分け用の大皿(24〜27cm)を1枚足して、各自は小さめの皿と鉢を2枚ずつ持つほうが、洗い物も収納も軽くなります。二人暮らしで先に増やすとよいのは、鉢とマグ、そしてグラスです。この三つは同時に使う頻度が高く、片方が洗い物待ちだと不便が出ます。

逆に、最初に買わなくていいものもあります。来客用の一式、そろいの小鉢、パスタ皿、急須、大きな盛り鉢。これらは「必要になった日」が来てから買っても遅くありません。来客がいつあるかは、住んでみないと分からないものです。

あとから同じものを買い足せるか、を先に見る

少しずつ足す前提で買うなら、いちばんの判断材料は「半年後、同じものがもう一枚買えるか」です。

見るポイントは三つあります。ひとつめは、そのシリーズが継続して作られているものかどうか。定番として長く作られているものは、時期をずらしても同じ形が手に入る可能性が高くなります。ふたつめは、作り方による個体差の出方。同じ釉薬でも焼き上がりで色の濃さが変わるものは、あとから足したとき並べて違いが見えます。三つめは、取り寄せができる品物かどうか。ここは品物ごとに事情が違うので、買う前にひとこと店の人に聞くのが確実です。「これ、気に入ったら同じものをもう一枚足したいんですが、できますか」で十分伝わります。

ただし正直に書いておくと、続けて作られていたものが廃番になることも、土や釉薬が変わって同じ表情でなくなることもあります。店の側で止められることではありません。だから、そろえたい気持ちが強い人ほど、最初の二枚を同時に買っておくほうが安全です。

もうひとつの手として、はじめから「そろわなくても気にならない構成」にしてしまう方法もあります。白や生成りの無地でサイズだけ変えていくと、作りが多少違っても食卓では違和感が出にくい。買い足しを前提にするなら、こちらのほうが気楽です。

足す順番は、二、三週間暮らしてから決まる

最初の一巡分だけ買ったら、あとは急がないでください。二、三週間、洗い物カゴを見ていると、自分が何を毎日使っているかがはっきりします。鉢ばかり洗っている人、マグが二つでは足りない人、平皿がほとんど乾いたままの人。人によって全然違います。

松江に来てから外食の頻度が変わった、魚を焼く回数が増えた、弁当を作るようになった。そういう変化が出てから足すほうが、無駄になりません。焼き魚をよく食べるなら細長い皿、汁物を毎日作るなら汁椀をもう一つ、というふうに、理由のある一枚が増えていきます。

注意したいのは収納です。棚の高さを測らずに買うと、重ねたときに入らないことがあります。買い足しは一枚ずつなので気づきにくいのですが、気づいたときには棚からあふれています。棚の内寸だけは、先にメモしておくと安心です。

松江で見に行くときに、実物で確かめたいこと

松江は車で動く前提の場所が多いので、割れ物を持ち帰るのはむしろ楽なほうです。まとめて運べるぶん、一度に買いすぎないよう気をつけるくらいでちょうどいいと思います。

店で確かめてほしいのは四つ。持ったときの重さ(毎日使うものは軽さが効きます)、縁の当たり(口をつけるものは特に)、重ねたときの高さ、そして電子レンジや食洗機に使えるかどうか。最後の一点は品物ごとに条件が違うので、表示を見るか、その場で聞くのが早いです。

暮らしの雑貨の売場でも、こうした買い足し前提の相談をよく受けます。実物を持って重さを確かめて、家にある皿の直径を伝えてもらえれば、次の一枚の見当はつけやすくなります。うまくいかない日もあります。ぴんとくるものがなければ、その日は買わずに帰ってかまいません。食器は、一巡分さえあれば暮らしは回ります。残りは、住みながらゆっくり決めていけば十分です。

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